マンションと戸建て、どちらが良い?
「マンションと戸建てだったら、どちらが良いですか?」
不動産の仕事をしていると、この質問をよくいただきます。
結論から言えば、エリア・予算・家族構成・ライフスタイルによって大きく変わります。

私自身、これまで戸建てから戸建てへ、さらに戸建てへと引っ越しをしており、居住用の家を3度購入しています。
もともと実家がマンションだったことに加え、以前は新築マンションの販売所長をしていた経験もありますので、マンションと戸建て、それぞれの良いところ・気になるところはある程度分かっているつもりです。
これはあくまで私個人の価値観ですが、現在も戸建てに住んでいることもあり、どちらかといえば**「戸建て派」**です。
ただし、最近の大阪市内では戸建ての価格も上昇しており、予算によってはマンションの方が選択肢を広げやすいケースも増えていると思います。
戸建ての良いところ
私が実際に戸建てに住んで感じるメリットは、主に次のようなところです。
駐車場を無料で確保しやすい
上下階の音を気にしなくてよい
ペットを飼いやすい
マンションより広い間取りを確保しやすい
リフォームや修繕のタイミングを自分で決められる
庭や物置など、自由に使えるスペースを確保しやすい
特に私の場合、大きかったのが駐車場でした。
私が戸建てを選んだ理由は「駐車場」
私は生まれも育ちも大阪なので、子どもの頃から「大阪で住むならマンション」というイメージを持っていました。
実家もマンションでしたし、自分が家を購入するときも当然マンションを検討しました。
当時は仕事で車を使っており、ハイルーフのミニバンに乗っていました。
マンションを探していると、タワー型の機械式駐車場が月額約26,000円。
実家のマンションは自走式駐車場で月額18,000円でした。
機械式駐車場の場合、朝の出勤時間などに車を出すために待たなければならないこともあります。
「駐車場代が高いな」と感じたのが正直なところでした。
月26,000円ということは年間312,000円。
住宅ローンの金利や期間にもよりますが、これを住宅ローンに置き換えると、数百万円単位の住宅価格に相当する負担になります。
そこで「一度、戸建ても探してみよう」と考えました。
結果的に購入した戸建てには駐車場が2台分あり、私にとっては大きなメリットになりました。
戸建てに住んで改めて感じた「音」の問題
戸建てを購入してから、もう一つ「戸建てで良かった」と感じたことがあります。
それが子どもの生活音です。
私自身、男3人兄弟でした。
今では考えられないかもしれませんが、子どもの頃、夜22時頃に下の階の住戸から電話があり、母親が謝っていたことを覚えています。
もちろん、その後は私たち兄弟も怒られました。
当時はそれが普通だと思っていましたが、今、自分が子どもを持つ立場になってみると、マンションで子どもの足音や生活音を気にする親の気持ちもよく分かります。
子どもがソファーから飛び降りたり、走り回ったりしたとき、
「下の階に響いていないかな?」
と気にしなくていいのは、戸建ての大きなメリットだと感じています。
子どもを必要以上に注意しなくていいという意味では、親にとって精神的な負担も少ないですし、子どもにとっても伸び伸び生活できる環境だったのではないかと思います。
もちろん戸建てでも、隣家への配慮は必要です。
マンションの良さは「利便性」と「管理」
一方、マンションにもたくさんのメリットがあります。
特に私が感じるマンションの良さは、
バリアフリー
防犯性
鉄筋コンクリート造による安心感
建物の修繕を管理組合が計画的に行う
共用設備が充実している
駅に近い物件が多い
といったところです。
特にバリアフリーは、年齢を重ねるほど重要になると思います。
私の母親も病気によって足腰が弱くなりました。
そのような状態になると、寝室からリビング、トイレ、お風呂まで同じフロアで生活できるマンションは非常に使いやすいと思います。
不動産の仕事をしていると、
「上の階はほとんど使っていない。荷物置き場になっている」
というご年配の方の話を聞くことがあります。
そう考えると、階段のないワンフロア生活は大きなメリットです。
もちろん戸建てでも平屋なら同じことができます。
ただ、大阪市内で十分な広さの平屋を建てたり購入したりするのは、土地の問題もあり、簡単ではありません。
修繕・メンテナンスはマンションが楽
アフターメンテナンスについては、個人的にはマンションの方が管理しやすいと思っています。
マンションは長期修繕計画に基づいて、修繕積立金を毎月支払います。
外壁や共用部分などについて、所有者が一人ですべて管理する必要がありません。
また、鉄筋コンクリート造のマンションは、木造戸建てとは建物の構造も異なります。
火災保険についても、一般的に木造戸建てよりマンションの方が保険料を抑えやすい傾向があります。
マンションの場合、専有部分と共用部分の扱いが分かれているため、戸建てとは火災時の損害の考え方も異なります。
一方、戸建ての場合は、屋根・外壁・防水・給湯器などを自分で管理し、必要な時期に修繕する必要があります。
屋根や外壁だけでも、工事内容によっては数百万円単位の費用になることがあります。
そのため、戸建てを購入する場合は、住宅ローンだけではなく、将来の修繕費も自分で準備しておくことが重要です。
マンションの修繕積立金は「安心」と「負担」の両面がある
マンションの修繕積立金は、計画的に修繕を行うためには非常に重要です。
ただし、当然ながら毎月の支払いになります。
そして、マンションを売却したからといって、これまで支払った修繕積立金が自分に戻ってくるわけではありません。
中古マンションを購入するときには、これまでの所有者が修繕積立金を負担してくれていた期間があるため、少し得をしたような感覚になることがあります。
一方、自分が長期間住んで売却すると、
「これまでかなり修繕積立金を払ってきたな」
と感じる方もいるかもしれません。
ただし、修繕積立金があることで、建物を長期的に維持できるというメリットもあります。
単純に「損・得」だけではなく、建物を維持するための必要な費用として考えることが大切だと思います。
駅から離れるなら戸建てという選択
私個人の考えですが、駅から離れるほど戸建てのメリットが大きくなると思っています。
例えば、駅から徒歩20分、30分、さらにバス便となるマンションの場合、将来売却するときに買い手を見つけることが難しくなるケースがあります。
もちろん物件によって違いますが、マンションは「駅近」というメリットを活かしてこそ価値が出やすい商品でもあります。
一方、駅から少し離れた場所なら、
「駅徒歩5分のマンションと同じ予算で、より広い戸建て」
という選択ができることがあります。
駐車場も確保でき、子どもが走り回っても上下階を気にする必要がありません。
そのため、
駅に近い場所を希望する → マンション
駅から離れても広さや駐車場を重視する → 戸建て
という考え方は、一つの目安になると思います。
大阪市内のマンションか、北摂の戸建てか
実際にお客様からも、
「大阪市内のマンションにするか、北摂エリアで戸建てにするか迷っています」
という相談をいただくことがあります。
これは単純にマンションと戸建てを比較する話ではありません。
例えば、
大阪市内のマンション→ 駅が近い、通勤・通学に便利、買い物がしやすい
北摂などの戸建て→ 土地が広い、駐車場を確保しやすい、住宅の広さを取りやすい
というように、そもそも「住環境そのもの」が変わってきます。
結局は「マンションか戸建てか」よりも、家族に合っているか
ご夫婦で育った環境によっても、希望する住まいは大きく変わります。
マンションで育った方はマンションが住みやすいと感じるかもしれません。
反対に、戸建てで育った方は、戸建ての方が落ち着くと感じるかもしれません。
私自身も居住用住宅を3度購入していますが、結果的にすべて戸建てでした。
ただ、最初から「絶対に戸建て」と決めていたわけではなく、当時はマンションもしっかり検討しました。
だからこそ、これから住宅を購入される方には、
「マンションと戸建て、どちらが良いですか?」
という質問に対して、
「まずはどこに住みたいのかを決めてみてください」
とお伝えしています。
エリアが決まれば、次に家族構成と予算。
そこまで決まってくると、マンションと戸建てのどちらが自分たちの生活に合っているのか、かなり見えてきます。
利便性を重視するならマンションが選択肢になりやすく、駅から少し離れても広さ・駐車場・生活の自由度を重視するなら戸建てが選択肢になりやすい。
どちらが正解ということではありません。
「自分たち家族が、10年後・20年後もその家でどのように暮らしているか」
そこまで考えて、マンションと戸建てを選んでいただくのが良いのではないでしょうか。
なお、別荘地などのマンションについては、購入価格だけで判断するのは注意が必要です。
価格が安くても、管理費・修繕積立金などの維持費がかかり、立地によっては将来売却する際に買い手を見つけることが難しいケースがあります。
「安く買える」ことと「資産として持ちやすい」ことは、必ずしも同じではありません。
不動産は購入価格だけではなく、住みやすさ・維持費・将来の売却まで含めて考えることが大切だと思います。


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